大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和23(れ)602 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

被告人上告趣意について。

しかし、刑の執行猶予を言渡すか、どうかは事実裁判所たる原審の裁量権に属す

るところである。従つて論旨の縷述するような事情が仮りにあつたとしても、そし

てまた、被害品が被害者の手に戻つたことは一件記録でも明らかではあるがなおそ

れにも拘らず、原審が被告人に対して刑の執行猶予の言渡をしなかつたことは、本

件犯罪の全貌を通観しその犯情を考察して実刑を科するのを相当と思料した結果と

見るへきである。論旨は畢竟原審のした裁量の当否を非難するに過ぎないものであ

るから、上告適法の理由とならない。

よつて刑訴第四四六条に則り主文の通り判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 茂見義勝関与

昭和二三年九月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 真 野 毅

裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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